MS-06測定・計算

トラバース計算(閉合トラバース・緯距経距・閉合比)

次はこんな計算どうですか?

この計算と合わせて使われることが多いツールです

解説

トラバース(多角)測量は、基準点から測線をつないで各測点の位置を求める基準点測量の代表的な方法です。本ツールは、出発点に戻る閉合トラバースについて、各測線の距離と方位角から緯距・経距を求め、閉合誤差・閉合比を算出し、コンパス法則・トランシット法則・均等配分で誤差を配分して各測点の座標を計算します。測量座標系(X=北、Y=東)で出力し、計算過程・PDF帳票・URL共有に対応するので、測量士補の学習から現場の点検計算まで使えます。

計算の手順

各測線の距離 S と方位角 α(北からの時計回り)から、緯距 ΔX と経距 ΔY を求めます。閉合トラバースでは理論上すべての緯距・経距の和は 0 になるため、その残差が閉合誤差です。

ΔX = S · cos α / ΔY = S · sin α
e = √( (ΣΔX)² + (ΣΔY)² ) / R = e ÷ ΣS
記号意味
ΔX / ΔY緯距(南北方向の変化)/経距(東西方向の変化)
e閉合誤差。緯距・経距の和の残差から求める距離
R閉合比。閉合誤差を全測線長で割った精度の指標(1/m 表示)
ΣS全測線長(測線距離の合計)

補正後の緯距・経距を順に足し合わせると各測点の座標が決まります。閉じた多角形になるため、求めた座標から 座標面積計算(座標法) と同じ倍面積法で土地の面積も算出でき、本ツールでも面積を併記します。

コンパス法則とトランシット法則の違い

閉合誤差は各測線に配分して打ち消します。どの配分方法を使うかは、距離測量と角測量のどちらの精度が高いかで選びます。

補正方式配分の基準使う場面
コンパス法則測線長に比例距離測量と角測量の精度が同程度のとき(最も一般的)
トランシット法則緯距・経距の絶対値に比例角測量の精度が距離測量より高いとき
均等配分測線数で等分簡易な概算・チェック用

入力と精度の注意

方位角は北(X 軸正方向)からの時計回りで入力します。観測角(夾角)から方位角を求める場合は、出発方位角に観測角を順に加減して各測線の方位角を先に計算してください。

閉合比は精度の目安で、値が小さい(分母 m が大きい)ほど良好です。一般の地形測量では 1/3,000〜1/5,000 程度、精度の高い基準点測量ではさらに小さい値が求められます。許容値を超える場合は観測のやり直しや測点の点検が必要です。緯度経度(公共座標)への変換は 緯度経度変換、排水・道路の勾配確認は 勾配・レベル計算 をご利用ください。

本ツールは閉合トラバース(方位角入力)を対象とした計算補助です。結合トラバース・開放トラバースや、観測角の閉合差調整は対象外です。正式な測量成果には測量士による観測・点検計算が必要です。

よくある質問