EL-13電気設備
短絡電流計算(%インピーダンス法・三相/単相)
変圧器容量・%Z・ケーブル長・サイズから二次側短絡電流を算出。MCCB/ELCBの遮断容量選定の根拠に。
次はこんな計算どうですか?
この計算と合わせて使われることが多いツールです
解説
計算式と記号(%Z 法)
変圧器を含む系統の短絡電流は %インピーダンス(%Z)法で求めるのが一般的です。 定格電流の100/%Z 倍が二次側直近の短絡電流となります。
Iₙ = P / (√3 × V) (三相)
Iₙ = P / V (単相)
Iₙ = P / V (単相)
Iₛ = Iₙ × 100 / %Z
Pₛ = √3 × V × Iₛ (三相短絡容量)
| 記号 | 説明 |
|---|---|
| P (kVA) | 変圧器の定格容量 |
| V (V) | 二次側電圧(線間) |
| %Z | 変圧器の %インピーダンス。銘板に記載 |
| Iₙ (A) | 定格電流 |
| Iₛ (A) | 短絡電流(最大値) |
| Pₛ (MVA) | 短絡容量。同一系統での共通指標 |
変圧器の %Z 標準値の目安
変圧器の %Z は容量・型式・冷却方式で決まります。実機選定時は銘板値を必ず確認してください。 本ツールのプリセットは JEC-2200 と各メーカー標準品の代表値を参照しています。
| 変圧器型式 | %Z 目安 |
|---|---|
| 油入変圧器(小容量・〜100kVA) | 3.5% |
| 油入変圧器(標準・150〜500kVA) | 4.0% |
| 油入変圧器(750〜2000kVA) | 4.5% |
| モールド変圧器(標準) | 5.0% |
| モールド変圧器(大容量) | 6.0% |
遮断容量ランクと選定の考え方
JIS C 8201 の MCCB / ELCB は遮断容量のランクが規定されており、 計算で得た短絡電流 Iₛ 以上の遮断容量を持つ機種を選定する必要があります。 実際の遮断器選定では計算値に余裕を持たせ、ブレーカー選定ツールと合わせて定格電流(AT)と遮断容量(kA)を一括で確認するのが効率的です。
| 遮断容量 | 代表的な適用 |
|---|---|
| 2.5 / 5 kA | 小規模住宅・分岐回路 |
| 7.5 / 10 kA | 小〜中規模ビル分岐 |
| 14 / 18 kA | 中規模ビル幹線・低圧主幹 |
| 25 / 35 kA | 大規模施設・大容量変圧器二次主幹 |
| 50 / 65 kA | 工場・大型ビル受電直近 |
注意事項
- 電源側インピーダンスを無限大と仮定: 本ツールは電力会社系統側のインピーダンスをゼロ(理想電源)として、変圧器より下流のみを評価しています。短絡容量が逆に大きく出る安全側の見積りです。
- 対称短絡電流: 計算結果は対称分(定常短絡電流)です。突発短絡時の非対称分(直流分含む)は最大1.6〜2倍程度になるため、遮断器の投入電流定格は別途確認してください。
- ケーブル先端モードの近似: 変圧器インピーダンスを純リアクタンスと近似(%R は無視)しています。厳密な設計には R/X 比の考慮、上位系統インピーダンスの加味が必要です。
- 選択遮断協調: 上位・下位ブレーカーの遮断特性が重ならないよう、定格遮断容量と動作時間特性の協調検討が別途必要です。