プルボックスサイズ選定計算(直線引き・直角引き / 電線管の外径から)
接続する電線管の管種・呼び径・本数と引き方向(直線引き/直角引き)から、建築設備設計基準の式でプルボックスの必要たて・よこ寸法を算定し標準寸法へスナップ。絶縁電線6倍・ケーブル8倍の曲げ半径係数に対応し、E/C/G/VE/PF管の外径で計算します。
次はこんな計算どうですか?
この計算と合わせて使われることが多いツールです
解説
プルボックスは、電線管の分岐点や長距離配管の中間に設け、 電線・ケーブルの引き入れ(プル)と接続作業を行うための箱です。小さすぎると通線ができず、 ケーブルの最小曲げ半径を割って絶縁被覆を傷める原因になります。サイズは接続する電線管の管種・呼び径・本数と引き方向から、 建築設備設計基準(国土交通省)の実務式で必要寸法を求めます。
本ツールは電線管の外径を基準(P=外径)に、直線引き・直角引き、絶縁電線・ケーブルの4パターンで 必要なたて・よこ寸法を算定し、市販プルボックスの標準寸法へ切り上げます。まず接続する電線管そのものの径は電線管サイズ選定(占積率)で決めてから、その本数をこのツールに入れると一連の設計になります。
計算式と記号
P は各電線管の外径、Pm は接続する電線管のうち最大の外径、Σ(P+30) は全電線管について「外径+30mm」を合計した値です。 各管に 30mm、両端に 30mm のクリアランスを見込みます。
直線引き 長さ B = Pm × 6(絶縁電線)/ Pm × 8(ケーブル)
直角引き A = B = Σ(P+30) + 30 + 8Pm(ケーブル) ※最小 200mm
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| P | 各電線管の外径 [mm](呼び径ではなく実外径を使用) |
| Pm | 接続する電線管の最大外径 [mm] |
| Σ(P+30) | 全電線管について「外径+30mm」を合計した値 [mm] |
| A・B | プルボックスのたて・よこの必要面寸法 [mm] |
なぜ外径を使うのかというと、厚鋼電線管(G)のように呼び径と外径が大きく離れる管種でも、実寸法で必要スペースを見積もるためです。 ねじなし電線管(E)は呼び径と外径がほぼ一致するため、教科書式(P=呼び径)と同じ結果になります。
直線引き・直角引きと係数の違い
対向する面へまっすぐ通す「直線引き」は、引き通し方向の長さを最大外径の6倍(電線)・8倍(ケーブル)で確保します。 隣り合う面へ曲げて出す「直角引き」は、たて・よことも同じ式になり、曲げるぶん寸法が大きくなります。 ケーブルは絶縁電線より曲げ剛性が高く、より大きな曲げ半径が必要なため、係数が大きく設定されています。
| 引き方向 | 絶縁電線 | ケーブル |
|---|---|---|
| 直線引き(長さ B) | Pm × 6 | Pm × 8 |
| 直角引き(A・B の Pm 係数) | 3Pm | 8Pm |
幹線を分岐しながらプルボックスとケーブルラックで配線する場合は、ラック側の占有率をケーブルラック・ダクト占積率計算で、ケーブル自体の太さは許容電流・ケーブル選定で確認しておくと、外径から曲げ半径までを一気通貫で押さえられます。
使用上の注意
内線規程では管路の曲げは合計 270°(3直角)までとされ、これを超えると通線が著しく困難になります。 曲げが多い経路は、途中にプルボックスを設けて曲げを2回以内に分割するのが実務の目安です。
- 深さは別途選定: 算定されるたて・よこは面寸法です。深さ(奥行き)は最大外径以上を確保し、ロックナット・ブッシングの施工代を見て標準深さから選びます。
- 基準の版に注意: クリアランス 30mm や直角の係数は建築設備設計基準・メーカー選定表の版で異なる場合があります。設計図書の基準を優先してください。
- 放熱・接続スペース: 多数の電線が集中する箱は放熱と端子接続の作業性も考慮し、算定値ぎりぎりではなく一段大きめを選ぶと安全です。