EL-16電気設備

最大需要電力・デマンド計算(需要率・不等率から契約電力の目安)

次はこんな計算どうですか?

この計算と合わせて使われることが多いツールです

解説

最大需要電力(デマンド)は、施設が実際に使う電力のピークで、 設備容量(つないだ機器の合計)に需要率を掛け、複数系統を不等率で合成して求めます。全機器が同時に定格で動くことはないため、 最大需要電力は設備容量よりかなり小さくなります。高圧・低圧を問わず 500kW 未満の需要家では、 電力会社との契約電力は実量制(過去1年間の最大 30 分デマンド)で決まるため、 このデマンドの見積りは基本料金にも直結します。

本ツールは負荷リストの設備容量・需要率・不等率から最大需要電力(kW)・総合需要率(%)・皮相電力(kVA)・ 受電電圧別の設計電流(A)を算出します。求めた kVA を JEM 標準容量へスナップして変圧器の容量を選定したい場合や、設計電流から主幹ブレーカーを選定したい場合は、各ツールへ続けて渡せます。

需要率・不等率・負荷率の定義

需要率は「設備容量のうち実際にピークで使われる割合」、不等率は「個々の最大電力の合計に対する合成最大電力の比」で、 複数系統のピークがずれるほど大きくなります。負荷率は「平均需要電力 ÷ 最大需要電力」で、設備の使われ方の平準度を表します。

需要率 = 最大需要電力 ÷ 設備容量
不等率 = 個々の最大電力の合計 ÷ 合成最大需要電力  (≥ 1)
負荷率 = 平均需要電力 ÷ 最大需要電力

本ツールでは 最大需要電力 = Σ(設備容量 × 需要率) ÷ 不等率 で計算します。 用途分類を選ぶと下表の代表的な需要率が自動入力されます(内線規程の標準値。実績があればそちらを優先)。

用途需要率 D備考
一般照明0.7事務所・店舗の照明
コンセント0.4同時使用率が低い
空調0.8〜1.0パッケージエアコン(夏季ピークは高め)
動力・ポンプ0.6〜0.7コンプレッサ・揚水等
エレベーター0.5低負荷時間の比率が高い
変圧器容量選定との使い分け

本ツールは「デマンド(最大需要電力 kW)と契約電力の目安」を主役にしています。 同じ需要率・不等率の考え方で必要 kVA を求め、JEM 標準容量にスナップして変圧器を選定したい場合は変圧器容量選定ツールを使ってください(機器ごとの力率入力に対応)。

皮相電力・設計電流への換算

最大需要電力(kW)は有効電力なので、幹線やブレーカーを選ぶための電流を求めるには、 総合力率 cosφ で皮相電力(kVA)へ換算し、受電電圧・相数で電流に直します。

皮相電力 S [kVA] = 最大需要電力 Pd ÷ cosφ
設計電流 I [A](三相)= S × 1000 ÷ (√3 × V)
設計電流 I [A](単相)= S × 1000 ÷ V
受電電圧設計電流の式
三相3線 200VS×1000 ÷ (√3×200)
三相3線 400VS×1000 ÷ (√3×400)
高圧 6600V(受電点)S×1000 ÷ (√3×6600)
単相 100V / 200VS×1000 ÷ V

求めた設計電流は主幹のブレーカー選定の入力になります。有効電力・皮相電力・電流の単発換算は電力(W)⇔電流(A)換算でも確認できます。

使用上の注意

  • 契約電力は実量制で決まる: 実際の契約電力は過去1年の実測最大30分デマンドで決まります。本計算は設計段階の目安で、運用時のデマンド管理・ピークカットで下げられます。 電気料金の試算は 電力量・電気料金概算ツール を併用してください。
  • 需要率は実績で見直す: 用途別の標準需要率はあくまで目安です。既存施設ではデマンド計・電力量計の実績から需要率を逆算し、精度を上げてください。
  • 総合力率は概算: 設計電流は総合力率1つで換算しています。電灯(力率≒1)と動力(力率≒0.8)が混在する場合は系統別に検討するのが正確です。
  • 正式設計は協議優先: 契約種別・不等率・受電方式は電力会社との協議で確定します。本ツールは検討初期の当たり付けに使ってください。

よくある質問