ST-02構造・強度

鋼材重量計算

次はこんな計算どうですか?

この計算と合わせて使われることが多いツールです

解説

鋼材重量計算は、 H形鋼・アングル・角パイプ・鋼管などの鋼材について、 JIS規格の単位重量(kg/m)と長さ・数量から 総重量を算出するための計算です。 構造計算の荷重算定、運搬計画、積算・見積り、揚重計画など建設現場のあらゆる場面で必要になります。

本ツールでできること

  • 鋼材重量の自動計算 — 規格を選んで長さ・数量を入力するだけで総重量を算出
  • 複数部材のリスト管理 — 複数の鋼材をリストに追加して合計重量を一括計算
  • 断面性能の検索 — 断面積・断面二次モーメント・断面係数などのJIS規格データを参照可能
  • 鋼材重量表 — H形鋼・アングル・溝形鋼・鋼管等の全規格データを収録
  • PDF出力・URL共有 — 計算結果をPDF帳票に出力、URLで共有可能

鋼材重量の計算式

鋼材重量計算の基本式は以下の通りです。 単位重量はJIS規格で鋼材の形状・寸法ごとに定められていますが、 断面積(mm2)と鋼材の比重(7.85 g/cm3)から自分で算出することもできます。

重量 (kg) = 単位重量 (kg/m) × 長さ (m) × 数量
単位重量 (kg/m) = 断面積 (mm2) × 0.00785

※ 係数 0.00785 = 比重 7.85 (g/cm3) × 1 (m) ÷ 1,000,000 (mm2→m2) × 1000 (g→kg)

H形鋼の重量計算式

H形鋼の断面積はウェブ(柱方向の板)とフランジ(上下の板)2 枚の合計で求めます。

A (mm2) = 2 × B × tf + (H − 2 tf) × tw

H: せい(高さ), B: フランジ幅, tf: フランジ厚, tw: ウェブ厚(すべて mm)。 単位重量は A × 0.00785 (kg/m)。例: H−200×100×5.5×8 では A = 2 × 100 × 8 + (200 − 16) × 5.5 = 2612 mm2、 単位重量 ≈ 20.5 kg/m となります。

等辺山形鋼(アングル)の重量計算式

アングルの断面積は 2 つの辺の和から重複する角部分の正方形を引いて求めます。

A (mm2) = (a + b − t) × t

a, b: 各辺の長さ(等辺なら a = b), t: 厚さ(mm)。 単位重量は A × 0.00785 (kg/m)。例: L−50×50×6 では A = (50 + 50 − 6) × 6 = 564 mm2、 単位重量 ≈ 4.43 kg/m となります(JIS 表値とほぼ一致)。

角形鋼管(角パイプ)の重量計算式

角パイプの断面積は外形断面積から内形断面積を引いて求めます。

A (mm2) = B × H − (B − 2t) × (H − 2t)

B, H: 外形の幅・高さ(正方形なら B = H), t: 板厚(mm)。 単位重量は A × 0.00785 (kg/m)。例: □−100×100×3.2 では A = 1002 − 93.62 ≈ 1238 mm2、 単位重量 ≈ 9.72 kg/m となります。

鋼管(丸パイプ)の重量計算式

丸パイプの断面積は外径・内径の円から求めます。t(厚)と D(外径)から直接出る簡略式もあります。

A (mm2) = π × t × (D − t)

D: 外径, t: 板厚(mm)。 単位重量は A × 0.00785 (kg/m)。例: ○−48.6×2.4 では A ≈ π × 2.4 × 46.2 ≈ 348 mm2、 単位重量 ≈ 2.73 kg/m となります(足場用パイプの規格値とほぼ一致)。

異形棒鋼(鉄筋)の重量計算式

鉄筋は呼び径から公称断面積が JIS で定められているため、それに鋼材の比重を掛けて単位重量を求めます。

単位重量 (kg/m) = 公称断面積 (mm2) × 0.00785

例: D13 の公称断面積は 126.7 mm2 なので、単位重量 ≈ 126.7 × 0.00785 ≈ 0.995 kg/m。 実務では 鉄筋重量計算ツール を使うと呼び径選択だけで重量が出ます。

入力項目の意味

項目意味
単位重量JIS規格で定められた鋼材1mあたりの重量。形状・寸法により異なる
長さ必要な鋼材の長さ(mm入力 → m換算)
数量同一寸法の鋼材の本数

主な鋼材の種類と特徴

鋼材名断面主な用途
H形鋼H柱・梁・基礎杭。曲げモーメントに強い
等辺山形鋼(アングル)Lトラス部材・補強材・ブレース
溝形鋼(チャンネル)梁・枠組・架台
角形鋼管(角パイプ)□柱・支柱・フレーム構造
鋼管(丸パイプ)○配管支持架・仮設材・杭
異形棒鋼(鉄筋)鉄筋コンクリート構造の配筋

活用シーン

鋼材重量の把握が必要な主な場面です。鉄骨重量計算は設計から施工まで幅広く使われます。

場面目的
構造計算・強度検討鋼材の自重(死荷重)を正確に把握し、安全な構造設計を行う。形鋼の耐荷重・許容荷重はスパン・支持条件から別途逆算します
運搬計画・積載管理トラックの過積載防止、ユニック車やクレーンの定格荷重内での計画
積算・見積り重量単価(kg単価/トン単価)での材料費算出
玉掛け・揚重計画クレーン選定、ワイヤーロープ・シャックル等の玉掛け用具選定

JIS規格 鋼材の単位重量表(重量計算データ一覧)

本ツールで使用している鋼材の寸法および単位重量は、 JIS規格(日本産業規格)に基づいています。計算せずに鋼材重量計算の表(単位重量一覧)だけを確認したい場合は、以下の規格別データ表を参照してください。H鋼 重量をはじめ、 アングル・溝形鋼・角パイプ・鋼管など全規格のデータを収録しています。 種別を横断してサイズ・断面性能(断面二次モーメント・断面係数)を一覧・ソート・比較したいときは 鋼材規格表 が便利です。

計算上の注意事項

  • 単位重量の誤差: JIS規格の単位重量は理論値です。実際の製品は圧延公差により±数%の誤差があります。 精密な重量が必要な場合は実測値を使用してください。
  • 加工による重量変化: 穴あけ・切断・溶接等の加工を行った場合、計算値と実重量に差が生じます。 ボルト孔が多い場合は控除量も考慮してください。
  • 鋼材の比重: 鋼材の比重は 7.85 g/cm³ が標準です。ステンレス鋼(約7.93)やアルミ(約2.70)は異なるため、 材質に応じた補正が必要です。

よくある質問