必要換気量計算
居室の種類(シックハウス対策)、火気使用室、定員から建築基準法上の必要換気量を算出します。
次はこんな計算どうですか?
この計算と合わせて使われることが多いツールです
解説
建築基準法(第 28 条の 2、施行令第 20 条の 2・第 20 条の 8 など)に基づき、 室内の空気を清浄に保つために必要な換気量を計算します。 本ツールではシックハウス対策(居室の換気回数)、火気使用室(キッチン等)、有効換気量(定員ベース)の 3 モードに対応しています。
シックハウス対策(居室の換気)
ホルムアルデヒド等の化学物質発散を抑制するため、 原則として全ての居室に機械換気設備の設置が義務付けられています(2003 年改正建築基準法)。必要換気量は居室の気積と換気回数から求めます。
| 居室の種類 | 換気回数 |
|---|---|
| 住宅の居室 | 0.5 回/h |
| その他の居室(事務所等) | 0.3 回/h〜 |
※ 条件により異なるが、設計上は 0.5 回/h とすることが多い。
計算例:天井高 2.4m の 6 畳間
この居室には 11.7 m³/h 以上の換気能力を持つ換気設備が必要です。
火気使用室の換気(キッチン等)
ガスコンロなどの火気使用器具がある部屋では、燃焼に必要な空気の供給と 排ガスの排出のために、より大きな換気量が必要です。 排気フードの形式により必要な定数 K が異なります。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| K | 定数(排気フード無: 40、フード I 型: 20、フード II 型: 30) |
| Q | 理論廃ガス量(燃料消費量 × 単位燃焼量あたりの理論廃ガス量) |
IH クッキングヒーターの場合はガス燃焼がないため、油煙除去を目的とした換気量で設計します。 都市ガスの場合は Q = ガス消費量 (kW) × 0.93 が目安です。
有効換気量(定員・面積ベース)
商業施設やオフィスビルなど、在室者の CO₂ 排出を考慮した換気量計算です。 建築物衛生法(ビル管法)では CO₂ 濃度 1,000ppm 以下の維持が求められます。
1 人あたり 20 m³/h は、CO₂ 濃度を基準値以下に維持するための一般的な設計値です。 在室密度が高い用途(会議室、劇場等)ではより大きな換気量が必要になります。
用途別の占有面積目安
| 用途 | 1 人あたり占有面積 |
|---|---|
| 一般事務所 | 5〜8 m²/人 |
| 会議室 | 2〜3 m²/人 |
| 店舗・物販 | 3〜5 m²/人 |
| 劇場・ホール | 0.5〜1 m²/人 |
注意事項
- 本計算は建築基準法および関連告示に基づく必要最低換気量です。 快適性や省エネを考慮した設計では、全熱交換器や CO₂ センサー制御の採用も検討してください。
- 空調設計では換気量に加えて外気負荷の処理が必要です。湿り空気線図ツールで 外気のエンタルピーを確認できます。
- ダクト経路の圧力損失により実際の換気量は設計値を下回る場合があります。 ファン選定時には必要静圧を考慮してください。
- 火気使用室の換気量は燃焼器具の種類・能力によって異なります。 最新のメーカーカタログで理論廃ガス量を確認してください。