アンテナ指向方向確認 - 使い方ガイド

国土地理院地図の上に全方位分度器を重ね、アンテナや無線機器の指向方向を視覚的に確認できる現場ツール。

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使い方ガイド

アンテナ指向方向確認は、国土地理院地図の上に全方位分度器を重ねて、 アンテナや無線機器の指向方向 (方位角・アジマス) を視覚的に確認するためのウェブツールです。 携帯基地局のセクターアンテナ、Wi-Fi 屋外ブリッジ、BS / CS パラボラ、無線中継機など、 向きが性能を左右する機器の事前検討や、現場で「この方向に何があるか」を地図と照合する用途に使えます。

地点ごとに磁気偏角を自動補正し、複数の指向方位を色分け番号付きで同時表示できます。 入力した内容は外部のサーバーには送られず、すべてブラウザの中だけで動きます。 持ち運びたいときは URL ・ PDF ・ パスワード付き共有リンクのいずれかで残せます。

使い方

アプリ画面の主要な UI を、操作の流れに沿って順に解説します。 下の図はアプリ画面のミニチュアで、ハイライトされている枠が各ステップで触る場所です。

STEP 1 | 地点を探す

アンテナ指向方向確認
🔍住所 / 地名 / 緯度経度
ここに入力 → Enter
📍○○基地局
標準淡色写真
アンテナ設定
分度器を表示
分度器の中心
地図中心ピン
指向方位
120°
240°
+
検索ピン
STEP 1 — 検索ボックスに住所・地名・緯度経度を入れると、オレンジ色の検索ピンが立ちます

地図左上の 検索ボックス に住所・地名・緯度経度のいずれかを入れて Enter を押すと、その地点に地図が飛びます。検索結果には オレンジ色の検索ピン が立ち、検索ボックスを空にすると自動で消えます。 緯度経度は半角でも全角でも、カンマ区切りでも度分秒でも、お好きな書き方で入力できます。 対応している書き方の一覧は後述の検索ボックスが受け付ける入力にまとめています。

STEP 2 | 分度器の中心ピンを決める

アンテナ指向方向確認
🔍住所 / 地名 / 緯度経度
📍○○基地局
標準淡色写真
アンテナ設定
分度器を表示
分度器の中心
地図中心ピン
指向方位
120°
240°
「ピン」を選ぶと中心ピンが立つ
+
分度器中心ピン
STEP 2 — 左下の入力パネルで「分度器の中心」を「ピン」に切り替えると紫色の中心ピンが立ちます

検索ピンと 分度器中心ピン は別物です。 地図左下の 入力パネル で「分度器の中心」を「ピン」に切り替えると、 いま表示している地図の中心に 紫色の分度器中心ピン が立ちます。 その後は地図上のピンを直接ドラッグして好きな位置に動かせます。 「地図中心に移す」を押すと現在の表示中央にピンが戻り、「解除」を押すとピンが消えて、 地図の中心が分度器の中心として使われます (地図を動かすと一緒に分度器も動く状態)。

STEP 3 | 指向方位を入力する

アンテナ指向方向確認
🔍住所 / 地名 / 緯度経度
📍○○基地局
標準淡色写真
アンテナ設定
分度器を表示
分度器の中心
地図中心ピン
指向方位
120°
240°
色付き番号バッジ + 数値入力
+
STEP 3 — 左下の入力パネル「指向方位」に向きを数値で入力。「+ 方位を追加」で何方向でも足せます

入力パネルの 「指向方位」 欄に向きを数値で入力します。 「+ 方位を追加」で複数の向きを足せるので、3 方向に向くセクター基地局のような場合でも まとめて 1 つの分度器に重ねて表示できます。 各方位は番号と色 (インディゴ / 赤 / 緑 / オレンジ / シアン / 紫) で見分けがつき、 分度器上の矢印と入力欄の色が連動します。 どんな書き方ができるかは後述の指向方位の入力ルールを参考にしてください。

STEP 4 | 半径や基準方位を調整、URL / PDF で保存

アンテナ指向方向確認
🔍住所 / 地名 / 緯度経度
📍○○基地局
標準淡色写真
サイドバーを開く
現場名・物件名
半径 200 m
基準方位
真北磁北
アンテナ設定
分度器を表示
分度器の中心
地図中心ピン
指向方位
120°
240°
+
STEP 4 — 右上 ☰ でサイドバーを開き、現場名・半径・基準方位の調整や URL / PDF 出力ができます

画面右上の ☰ アイコン でサイドバーを開きます。 ここには現場名・物件名、分度器の半径 (50m〜5km のプリセット)、基準方位 (真北 / 磁北)、 URL 共有・PDF 保存 など、作業中にあまり触らない設定と出力ボタンがまとまっています。 現場名を入れると地図上部中央にラベルで表示されるので、サイドバーを閉じていても 「何の現場の方向図か」がひと目で分かります。

URL 共有 はその時点の設定をまるごと含んだ URL を作ります。 パスワードを付けると暗号化されたリンクになり、パスワードを知っている人しか 中身を見られません (暗号化はブラウザの中で行い、内容はサーバーに送られません)。PDF 保存 は計算条件と方位一覧を A4 サイズの PDF にして書き出します。 PDF には QR コードも付き、スマホで読み込めば同じ設定でツールを開けます。

指向方位の入力ルール

指向方位は度の数値で入力します。 入力途中で他の場所をクリックして空欄や「-」だけの状態でフォーカスが外れた場合は、 安全のため直前の値に戻ります。 入力した数値は以下のように扱われます。

入力保存される値説明
0真北 (初期値)
9090°真東
180180°真南
270270°真西
360360°向きは 0° と同じだが、入力した「360」をそのまま保持
-30330°負の値は時計回りに足し戻して 0°〜360° の範囲に
45090°360° を超えた分は一周分引いて 0°〜360° に
720二周分 (720°) は 0° と同じ向き
0.4小数は四捨五入して整数にする
89.790°同上 (四捨五入)
(空欄や「-」だけ)直前の値入力を確定せず元に戻す

0°〜360° の範囲はそのまま受け入れ、それ以外の値だけ一周単位で 0°〜360° に直します。 向きとしては 0° と 360° は同じなので、地図上の矢印の見た目はどちらも同じです。

方位角 (アジマス) の読み方

方位角は北を 0° として時計回りに 359° まで回る角度表記です。 本ツールの分度器は外周外側に「N / E / S / W」の白丸バッジを置き、 外周内側に 30° 刻みの数値ラベル (0°, 30°, 60° …) を太く表示します。さらに 5° / 10° の補助目盛があり、5° 単位で方位を読み取れます。

各方位を 16 方位略号で読みたい場面では下記の対応で覚えると便利です。

方位角16 方位略号方位角16 方位略号
N (北)180°S (南)
22.5°NNE (北北東)202.5°SSW (南南西)
45°NE (北東)225°SW (南西)
67.5°ENE (東北東)247.5°WSW (西南西)
90°E (東)270°W (西)
112.5°ESE (東南東)292.5°WNW (西北西)
135°SE (南東)315°NW (北西)
157.5°SSE (南南東)337.5°NNW (北北西)

真北と磁北、磁気偏角

地図は普通「真北 (地球の自転軸の北極) を 0°」として描かれていますが、 現場で方位磁針 (コンパス) が指す「磁北」は地球の磁場の影響で真北から少しズレています。 そのズレ幅を 磁気偏角 と呼び、東向きのズレを「東偏 (+)」、西向きのズレを「西偏 (−)」で表します。 日本国内ではだいたい 5°〜10° 西偏で、コンパスの北は地図の真北から西側にズレています。

真方位 = 磁方位 + 磁気偏角

たとえば東京で磁気偏角が −7.3° の場合、 コンパスで「北」を指している方向は、地図上では真北から西に 7.3° 回った方向 (= 352.7°) になります。 現場でコンパスで測った向きをそのまま地図に書き込むと最大 10° ほどのズレが出てしまうため、 指向性のあるアンテナや測量では無視できない誤差になります。

地点磁気偏角 (目安)方向
札幌−9.5°西偏
仙台−8.4°西偏
東京−7.5°西偏
大阪−7.4°西偏
福岡−6.8°西偏
那覇−4.9°西偏

数値はおおよその目安で、場所や時期によって少しずつ変わります。本ツールは世界磁気モデル (WMM)という公的な計算式を内蔵していて、ピンを立てた場所の緯度経度から 磁気偏角を 0.1° 単位で自動計算しています。

磁北モードに切り替えたとき: サイドバーで「基準方位」を磁北にすると、 分度器の北側に「磁N」と書かれた小さな目印と、真北からのズレ量 (例:7.3°W) が点線の弧で表示されます。 指向方位の入力欄に入れた数値は「磁北を 0° とした角度」として受け取り、 地図上の矢印は自動で正しい真北基準の向きに変換して描画されるので、 現場のコンパス読みをそのまま入力できます。

関連ツール (無線設計と組み合わせる)

このツールはあくまで「向きを確認する」ためのものです。実際に無線がちゃんと届くかは、 送信電力・距離・周波数・障害物などによって決まるので、向きを決めたあとは 以下のツールと組み合わせて確認することをおすすめします。

  • フレネルゾーン計算: 周波数と距離から、電波の通り道で「障害物があってはいけない範囲」の半径を計算します。 向きの先に山や建物がある場合、その地点でこの半径ぶんの空きが必要です。
  • 無線回線設計 (フリスの伝達公式): 送信電力・アンテナの利得・距離から受信側に届く電力を計算します。 向きを決めたあと「ちゃんと届くか」を見積もるのに使います。
  • dBm ⇔ W 換算: カタログでよく使われる「dBm」と、出力で使う「W / mW」をお互いに換算します。
  • EIRP 計算: 送信機の出力・ケーブルの損失・アンテナの利得から、 実際にアンテナから飛び出す電波の強さ (EIRP) を計算します。 電波法で決められた上限を超えていないかチェックするときに使います。

よくある質問